今年の夏はどうもスロースターターのようですね。暑さが苦手な私は、素通りして秋に行きたいところですが、ふとセミが鳴いていたり、スーパーにすいかが並んでいたりするとやっぱり「いいねー」と思います。
そんな今回のテーマは「ひと夏の出会い」。今年の夏は、きっとあなたにも何か素敵な出会いが待っているかも?夏休みの旅行のお供には、ぜひ夏らしい本を一冊どうぞ。
星空ロック
友人へ、愛をこめて捧げるロック
不器用なレオのたった1人の友人は、90歳を超えた老人のケチル。彼らはギターを通じて交流を深めていた。14歳の夏休み、レオは思いがけず、1人でベルリンへ向かうことになる。そんな彼にケチルは、70年も抱えてきたある約束を託すのだった。
1人きり向かったベルリンで、レオは自分と同じく音楽を愛する兄妹に出会います。この2人と打ち解けるうち、レオは友人と、音楽への思いを確かに深めてゆきます。
少年と老人。日本人とドイツ人。世代も国境も越え、音楽で繋がる人々のお話。
夏の庭
夏休み、少年たちが求めるものは…死体!?
「ひとり暮らしの老人がとつぜん死んだらどうなるか」ふとした疑問から、六年生の木山、山下、河辺は、近所に住むおじいさんの見張りを始める。遠くから見ているだけの「観察」はやがて、三人の思いもよらなかった交流へと変わっていく。 『死体を見たい』という子どもだからこその素直さ。映画にもなったスティーヴン・キングのスタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)と通じるところがありますね。
面白がっているようで、三人の子どもたちには死ぬことへの恐怖も感じられます。おじいさんとのかかわりの中で、死ぬこと、そして生きている今のことに、三人それぞれが向き合っていく。ひと夏の出会いと成長と、優しさの詰まった一冊です。
わたしたちの島で
ぼろ家”で過ごす、最高の夏
父の思いつきで夏の間ウミガラス島に家を借りることになったメルケルソン一家。"ぼろ家"のスニッケル荘は、やがて一家の大切な住まいとなる。しっかりものの長女と活発な弟たち、ちょっと頼りない父親。珍事に振り回されつつ過ごす、一家のひと夏。
リンドグレーンといえば「長くつ下のピッピ」が有名ですが、「わたしたちの島で」は、もっと日常に寄り添ったお話かと思います。海外の文学って、子どもの頃は翻訳のクセが苦手であまり読まなかったんですが、 登場人物が生き生きしていて、文章に上品さを感じる物語が多いんですよね。少し厚めの本ですが、この夏はぜひ、爽やかな文学に触れてみてください!
まとめ
いかがでしたか?夏がテーマの本には、素敵な出会いを描いたものが多いような気がします。夏休み、旅行に出かける皆さんにも、何か新しい出会いが待っているかも?
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