さて、本記事が今年最後の記事になります。
今回のテーマは「夜明け」
2021年、辛いこと、悲しいことがあった方も、夜が明ければ新しい朝。
笑顔で新年を迎えましょう!
よあけ
「よあけ」がタイトルの絵本といえば、ポーランド出身の作家ユリー・シュルヴィッツの作品が有名ですが、こちらのあべ弘士さん作の「よあけ」も名作として読み継がれていく予感がします。
町を目指し、じいさんとわたしは舟に乗って秋に色づく川を行く。
夜になると岸辺で火を焚いて、じいさんの話を夢中になって聞いた。
見上げた空には満天の星。 宝石を散りばめたような星空を眺めながら眠りにつく。
深い霧の立ち込める早朝、再び舟を漕ぎ出したふたり。
日が昇り、霧が晴れ、わたしの目に飛び込んできたのは…。
あべさんが過去に旅したシベリアを舞台にした絵本。
大胆な筆致と色遣いで雄大な自然を美しく描き出した作品です。
夜明けをつれてくる犬
飼い犬のレオンを亡くし、悲嘆にくれる美咲。
内気で家族とさえも思うように話せない美咲にとって、レオンは唯一心を許せる存在でした。
しかし、美咲の心が癒えぬうちに、家族の中で「次の犬を迎えよう」という話題が持ち上がり、美咲を激しく動揺させます…。
児童文学作家・吉田桃子さんが、少女の心の成長を描いた作品。
唯一の理解者を永遠に失ってしまった悲しみ。
新しい出会いを糧に、美咲は暗闇を抜け出す道を見つけられるでしょうか。
夜が明ける
俺とアキが出会ったのは高校生の頃だ。
巨人と言って良いほどの身長で、肩を縮こまらせ、薄暗い空気を放っていたアキ。
マイナー映画の俳優に瓜二つのアキ。
この世界で、彼がどんなふうに生きていたかを知ってほしい。
役には立たないかもしれないけれど。
そして、許されるのなら、俺のことも。
直木賞受賞の経歴を持つ西加奈子さんの、5年ぶりの長篇作。
貧困、虐待、過重労働。
理不尽な人生を歩んでいく、2人の青年の物語です。
彼らのような経験をしたことはないのに、その痛みを知っているような気がして、重い話にも関わらずページを繰る手が止まりませんでした。
不幸な誰かの話ではなく、いつも私の隣にあって、いつ迷い込んでもおかしくない人生の話。
それとももう、迷い込んでいるのかもしれない。
しかし、希望のある話では無いけれども、私たちで希望のある話にすることが出来るのではないかと思います。
朝を待つのではなく、迎えに行く。
そのための物語。
まとめ
皆さま、本年中は大変お世話になりました。
ブログを覗いてくださる皆さまに励まされ、また1年挫けずにやってくることができました。
来年はもっと計画的に・・・読書して・・・余裕のあるブログ更新を目指したいです・・・。
そんなわけで、来年もよろしくお願いいたします!
よいお年を~!
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#今年のベスト本を振り返る
— ちこやま (@chiko_yama398) 2021年12月31日
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