今回紹介するのは「あやかし本」です。
あやかしとは、妖怪、物の怪のほか、不思議なもの、奇妙なものを指すようです。
昨今、あやかしをテーマにした作品は大人気で、漫画でも小説でも数多く出版されていますね。
そんな中から、この記事では3冊の本を紹介していきます!
出雲のあやかしホテルに就職します
天狗、河童、ろくろ首。それら妖怪が人間に紛れて利用するあやかしホテル。
このホテルでベルボーイを勤める冬緒とのひょんな出会いから、見初はとんでもない場所で働くことになってしまいます。
しかし、そこで彼女を待っていたのは恐ろしいことばかりではなく……。
あやかしを迎えるだけあって、ホテルの人間も一癖ありそうな面子がちらほら。
主人公・見初にも、本人が知らない(?)秘密がありそうですが…?
このあたりの人間関係にも注目です。
笑って泣ける、お仕事ファンタジー。
硝子町玻璃:第2回なろうコン大賞(現・ネット小説大賞)受賞。「異世界の役所でアルバイトはじめました」でデビュー。
播磨国妖綺譚
持ちつ持たれつ、慎ましやかに暮らす兄弟が遭遇する6つの妖綺譚。
表紙の鬼のイラストがおどろおどろしいですが、無闇に妖が人を襲うようなことはなく、妖と人間とがお互いを受け入れ、自然に存在するような世界観です。
実際の室町も妖たちは身近な存在だったのでしょうか。
そんな中で、兄弟はいわば、妖と人間とを繋ぐ梯子役。
双方の話に丁寧に耳を傾ける姿には誠実さを感じます。
優しい主人公、そして人間と妖が織りなすハートフルなお話です。
失せ物屋お百
江戸の町を舞台に、不思議な目を持つお百と、彼女のもとに居候する化け狸・焦茶丸のコンビが人々の妖しい依頼に挑む、あやかし物語。
2人のもとを訪れるのは生きた人間とは限らず、捜し物も物や人から記憶まで多岐に渡ります。
その依頼に応えるのは、お百の青い左目。
人ならざる者や霊的な物をも映す目で、普通の人間には見つけられないものまで探し出すのです。
作者の廣嶋玲子さんは、「ふしぎ駄菓子屋」シリーズや「 十年屋」シリーズなど主に児童書作家としてご活躍されています。
本作も大人向けとはいえ優しい内容だろな〜と油断していたところ、なかなかゾッとするエピソードがあり驚かされました。ホラー本として紹介するかちょっと迷いました。笑
廣嶋さんは他にも、妖怪・あやかしが登場するお話を書かれているので、本作を皮切りに廣嶋ワールドを堪能するのもおすすめですよ!
まとめ
いかがでしたか?
"妖怪"という言葉は昔からよく聞くものの、"あやかし''は最近になってやっと聞き慣れてきた感じがします。
同じものを指しているわけですが、妖怪にはおどろおどろしいイメージ、あやかしにはひっそりと存在するもののイメージがありますねえ。
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【海のむこうで】 #読了
— ちこやま (@chiko_yama398) 2022年1月28日
絵本作家ゴフスタインのお話を石田ゆり子さんが翻訳。数ページの短いお話を集めた大人向け絵本。イラストと絶妙の色使いが最高に可愛い!石田さんの翻訳も挿絵にぴったり。言葉を吟味して選んだのが伝わってきます。じっくり味わってほしい本。https://t.co/At9nZ5e5BP
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