8・9月発売!新刊おすすめ3選

 



この記事では、8・9月に発売された新刊の中から3冊の本を紹介していきます。

 

 

怪物のゆりかご 
遠坂八重

 

 

あらすじ

神奈川のとある高校で、1人の男子生徒が校内放送の中継を通じていじめを告発。その後、彼は犯人に警告を残し、自殺を図った。"学内便利屋"の蓮司と麗一は、男子生徒の恋人から依頼を受け、調査を始める…。

 

高校生探偵が挑む、禍々しい事件の謎

実はこちらの本はシリーズ2作目だそうです。しかし、紹介しないのはあまりにももったいない作品でしたので、この記事で取り上げることにしました。

品行方正で評判の男子生徒・蒼が、他校に忍び込み、動画を通じていじめを告発。さらに血まみれの姿を晒し、窓から飛び降りた…。
センセーショナルな事件に世間が沸く中、主人公たちのもとを訪れたのは蒼の恋人。
「蒼は誰かに脅迫されたのだと思う」という彼女の推測に、便利屋の2人は調査を始めます。

奇怪な動画、蒼を取り巻く人間関係、蒼自身の不審な点。そして思いがけず、事件の根幹は20年前へとさかのぼり…。

探偵役の麗一の淀みない推理に魅了される一方で、凄絶な事件の真相が明かされるにつれ、加害者の残忍さと被害者の痛みに呑まれ、息苦しさを覚えるほどのクライマックス。心を揺さぶる圧巻のミステリです。

前作

 

ドールハウスの惨劇
"学内便利屋"こと「たこ糸研究会」として活動する蓮司と麗一は
ある日、同級生の美少女・美耶から相談を受ける。
彼女は母親の異様すぎる管理下に置かれているというのだが…。
蓮司と麗一はおぞましい事件の真相に挑む!

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博士が解いた人付き合いの「トリセツ」 
カミラ・パン

 

 

科学が人間関係をラクにする!

科学の理論を使って、人との付き合い方や気持ちのコントロール仕方を解説した書籍。例えば、恐怖は"光の屈折"が、型にはまらない意思決定は"機械学習"の理論が助けてくれる、というように。

著者のカミラ・パン博士は、ASD(自閉症スペクトラム障害)、ADHD(注意欠如・多動性障害)と診断されており、人との関係を築くのに苦労した経験からこの本を書かれたそうです。

人付き合いという曖昧なものが、根拠のある科学として説明されることで、すとんと腑に落ち、「あ、私も大丈夫になれるかも」という感覚を何度も味わいました。

本書は、すぐれた科学書に贈られる、イギリスの"王立協会科学図書賞"を受賞したそうです。

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777 トリプルセブン 
伊坂 幸太郎

 

 

あらすじ

闇業者を飛び出した女性が逃げ込んだのは、都内の高級ホテル。"逃がし屋"とともに逃走の機会を窺うが、彼女を追って殺し屋たちが乗り込んできた!時同じく、別の部屋には絶望的にツキに見放されている殺し屋・七尾がいた。彼は「簡単かつ安全」な仕事をこなすはずだったのだが…。

 

殺し屋たちが繰り広げるノンストップエンタメ!

"殺し屋シリーズ"最新作。今作の舞台は都内の超高級ホテル。「死にたくても死ねない」と評判のこのホテルで、殺し屋たちが死闘を繰り広げる、危険な逃走劇が開幕します。

物騒なストーリーですが、ユーモアを忘れないのが伊坂さん。どうしてこんなに笑えるのか。
今作のヒーローは間違いなく、世界一ツイてない殺し屋・七尾でしょう。絶望的に運がないが、自分を分析し、機転と実力で勝負をかける彼は、今作を象徴する人物です。

彼の活躍にワクワクし、「一介のホテルにどんだけ死体積むつもりやねん」という一抹の不安はありつつも、ページを繰る手が止まらないエンタメ作品。

伊坂幸太郎も、まだまだ現役やな!」と妙にウキウキしてしまいました。 

 

 

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