今年も残すところあとわずか。
今年最後の記事は、2023年に話題になった本を振り返ってみようと思います!
小説
街とその不確かな壁
「本当の自分は、 高い壁に囲まれた街の中にいる」
"きみ"と"ぼく"が夢中になったあの"街"は、虚構なの
4月発売、人気作家・村上春樹さんの長編小説です。前作の『騎士
さらに、発売6日目で5万部の重版が決定、2か月で上半期ベストセラー第1位となるなど人気はとどまらず、日本出版販売が発表した年間ベストセラーランキングでは、5位にランクインしています。
汝、星のごとく
心に孤独と欠落を抱えた2人が、惹かれ合い、すれ違い、成長する。ひとつではない愛の物語。
昨年8月発売、今もっとも勢いのある作家・凪良ゆうさんの恋愛小説。2023年の本屋大賞受賞作です。そのほか、直木賞や吉川英治文学新人賞の候補作に選ばれるなど、各所で話題になりました。
今年の11月には、続編にあたる『星を編む』が刊行されています。
ハンチバック
重度障害者の釈華は、10畳の自室からあらゆる言葉を送り出す。”せむし”の怪物のねじくれた呟きに、誰が応えてくれるわけでもないのに。
6月発売、市川沙央さんによる、文學界新人賞、2023年上半期芥川賞受賞作。
重度障害を持つ女性を主人公に、障害を抱える人間の生と性を鮮烈に描いた作品。著者の市川さんも難病を抱えており、ご自身を投影しているという主人公の心情と日常のリアリティーが大きな反響を呼びました。
ノンフィクション
くもをさがす
滞在先のカナダでがんを宣告されてからの、嵐のような8か月間。あなに、これを読んでほしいと思った。
4月発売、乳がん宣告からの日々を綴った、作家・西加奈子さんさん初のノンフィクション本。発売以降、「アメトーーク! 」や「王様のブランチ」、動画チャンネル、新聞・雑誌など各メディアで取り上げられ、またたく間にベストセラー。 10月には、全国の書店スタッフの投票によって決まる「書店員が選ぶノンフィクション大賞 オールタイムベスト 2023」の大賞を受賞しています。
教養
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人は話す前に何をどう、ちゃんと考えているのか? 知性と信頼をもたらす7つの黄金法則。
4月発売、安達裕哉さんが、コンサル22年で得た知見を一冊にまとめた、口下手な人のためのビジネス書。
発売から売り上げが途切れることなく、累計売上部数は40万部を突破。さらに。日本出版販売が発表した年間ベストセラーランキングやamazonランキングのビジネス書ジャンルでは、堂々1位にランクインしています。
映像化作品
【推しの子】
「この"せかい"において嘘は武器だ」アイドルとファン、彼らの最悪の出会いから、運命の歯車は回り始めた――。
2020年より『週刊ヤングジャンプ』で連載中の漫画作品。今年4月にアニメの放送が開始し、一躍ブームを起こしました。アイドル達を主人公にしながら、サスペンス要素やエンタメ業界の闇を盛り込んだダークなストーリーが話題を呼び、「次にくるマンガ大賞2021」第1位、「マンガ大賞2022」第8位など、読者からも熱い支持を得ています。2023年時点で、コミック13巻まで発売されています。
窓ぎわのトットちゃん
「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」 先生の言葉が、トットちゃんに大いなる自信を与えてくれた。
女優・タレントの黒柳徹子さんが、ユニークな教育を取り入れていた”トモエ学園”で過ごした小学生時代の日々を綴った自伝的エッセイ。
1981年発売時から多くの人に愛されてきた名作ですが、今年10月に42年ぶりの続編となる「続 窓ぎわのトットちゃん」が発売、さらに初の映像化となるアニメ映画も12月から公開。12月18日には「最も多く発行された単一著者による自叙伝」としてギネス世界記録に認定されたことも発表され、2023年は大きな注目を集めた年となりました。