本を売る人― 本屋さんが書いた書店本5選 ―

 

 

今回のテーマは「本を売る人」です。
エッセイ、店を開くまでの記録など、 本屋さんによる書店本  を5冊紹介していきます
 
 

 

 

本屋、はじめました  
辻山 良雄

 

 

オリジナリティあふれる新刊書店、開業するまでの全て
 
本好きが集まる東京・荻窪の書店「Title」。こちらの本では、開業までの歩みと現在までを包み隠さず明かしています。選ぶ本、レイアウト、ブックカバー、奥のカフェで振る舞うメニューまで、店を成り立たせる一つ一つに、本と本を求める人たちへの誠意が込められていることが伝わってきます。

また、店を開く上でのアドバイスや事業計画書も掲載し、本屋に限らず、自分の店を始めようとする人の指針にもなる一冊です。 
 
 
著者データ辻山 良雄:大手書店を退職後、東京・荻窪に新刊書店「Title」を開く。書店経営の傍ら書評やブックセレクションの仕事も行う。著作に『365日のほん』『小さな声、光る棚 新刊書店Titleの日常』、共著に『ことばの生まれる景色』がある。

 

 

「一万円選書」でつながる架け橋 
岩田 徹

 

 

応募者数千人!メディアも注目する選書サービス
 

数ある本の中から、一万円分の本を選んで届けてくれる書店があるのをご存知ですか?北海道にあるいわた書店です。

一万円選書というこちらのサービスは、お客さんにカルテを記入してもらい、それを元に店主の岩田さんが、その人に読んでほしい本を選んでくれるというもの。
この本では、一万円選書を通じて「人と本をつなぐ」ことを目指す岩田さんの想いを綴られています。 

 
著者データ岩田 徹:いわた書店の二代目店主。2007年に始めた「一万円選書」が話題を呼ぶ。面白い本をたくさんの人に届けようと、様々な活動にも取り組んで入る。 

 

 

ブックセラーズ・ダイアリー 
ショーン・バイセル

 

 
古本屋は毎日、波乱万丈!
 
スコットランドで最大の古書店ザ・ブックショップの店主による、とある1年の備忘録。
「本を買いに来たつもりが古本屋を買ってしまった」という変わり者の店主は皮肉屋でもあり、傍若無人な従業員、厄介な客、宿Amazonへの嫌味や恨み、当てこすり、それとあれとこれと……をしたため、古本屋の気苦労を切々と訴えつつ、大いに笑わせてくれます。
イギリスではすでに続編も刊行され、ドラマ化の話も出ているのだとか。 
 

 

著者データショーン・バイセル:30歳のとき、スコットランドのウィグタウンに帰省中、立ち寄った古書店「ザ・ブックショップ」を衝動買いしてしまう。現在はウィグタウンのブックフェスティバルの主催者も務める。

 

 

本屋の新井 
新井 見枝香

 

 

本への愛を、したためずにはいられない
 

書店員さんの中には、その高い企画力や販促力から"カリスマ"や"名物書店員"と呼ばれる人たちがいます。こちらのエッセイを書いた新井さんもその一人。「半年の中で一番面白かった本を新井さんの独断と偏見で選ぶ」という『新井賞』を設立し、話題作を生み出してきたアグレッシブな方です。


残念ながら、今年書店員を退職されたそうですが、現役時代に出されたエッセイは、本への愛とエネルギーにあふれ、肩肘張らない"新井節"を堪能できます。

 
著者データ新井見枝香: 元書店員・エッセイスト・踊り子 。著書に探してるものはそう遠くはないのかもしれない』『この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ』など。

 

 

まちの本屋 
田口 幹人

 

 
地方の書店からブームを!名物書店員の熱き戦略
 
岩手県盛岡市の老舗さわや書店 の店長(本発売当時)さんによる著書です。

さわや書店はこれまでに、『永遠の0』や『天国の本屋』などのブームの先駆けとなったほか、"文庫X"の斬新な売り出し方も注目されました。(文庫Xとは?)

本が売れないと嘆かれる中、「売ると決めた本は手を尽くして売る」書店員さんの、熱い思いのこもった一冊です。
 
 
著者データ田口 幹人:書店の息子として生まれ、本に囲まれて育つ。 実家の書店を継ぎ、7年半の苦難の末、閉店、さわや書店に入社した。フェザン店統括店長として多くの書籍を売り出し、2019年に同書店を退社

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

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