この記事では、5・6月に発売された新刊の中から3冊の本を紹介していきます。
おばあちゃんのにわ
ジョーダン・スコット/シドニー・スミス
ニワトリ小屋だった家に住むおばあちゃん。ぼくは毎朝おばあちゃんの家に行き、静かでおだやかな時間を過ごす…。
言葉がなくても伝わる愛
文章を書かれたジョーダン・スコットさんの、おばあさんとの思い出がもとになった絵本作品。おばあさんは英語をうまく喋ることが出来なかったそうで、絵本の中で"ぼく"とおばあちゃんの間には会話がありません。しかし、手に触れるしぐさや表情で、2人の間に愛情があることが伝わってきます。 イラストの奥行きや遠近の表現も絶妙で、1シーン1シーンが目に焼き付くよう。心温まる作品になっています。
23時のおつまみ研究所
小田 真規子
「料理」にあらず、「娯楽」のレシピ集
料理研究家の小田真規子さんによる、おつまみレシピ。
この本のおもしろポイントは、 「どうしてこのレシピがお酒に合う
おつまみの美味しさを決める、香り・食感・塩気・うま味・温
さらに「かまぼこは何cmが1番おいしいか」「にんにくは生かチューブ
おつまみは料理にあらず 「娯楽」なり。
余談ですが、この本で電子書籍デビューを果たしました。
わたしにも、スターが殺せる
藤井 清美
こたつライターの真生は、俳優の翔馬を「上げる」記事を書き、翔馬のファンの支持を集めていた。しかし、コロナの到来をきっかけに、真生をとりまく環境は大きく変わっていく…。
大衆の心理を浮き彫りにするサスペンス
主人公の真生は、取材ではなく、SNSやテレビから情報を集めてネット記事を書く、“こたつライター"の女性。反響を呼んでなんぼの仕事、だんだんと記事も踏み込んだものになっていきます。しかし、注目を集める一方で反感を覚える人たちの敵意にさらされることに。 発信をすることの危うさと、世間からあぶれながらも、なんとか齧りつこうとする人たちの葛藤を詰め込んだサスペンスストーリーです。