話の中の名探偵 ーシャーロック・ホームズー

 

 

難解な事件を解決に導く名探偵。

文学界には古典ミステリから現代にいたるまで、たくさんの名探偵が存在しますよね。

そんな数多くの探偵を一人ずつピックアップして、ブログでもご紹介していきたいと思います。

題して「話の中の名探偵」

 

一回目は、シャーロック・ホームズにスポットを当ててみたいと思います。

 

世界一の人気を誇ると言っても過言ではないホームズ。

今でも”シャーロキアン”や”ホームジアン”と呼ばれる熱心な愛好家が研究をしているのだとか。

現代のミステリでも探偵役を”ホームズ”なんて呼んだりしますよね。

 そんな文学界屈指の名探偵!

シャーロック・ホームズの魅力に迫っていきたいと思います!

(※ネタバレがありますので、未読の方はご注意ください!)

 

 

世界が愛する名探偵!シャーロック・ホームズの活躍

 
シャーロック・ホームズが世に生み出されたのは、1887年。作品で言うと『緋色の研究』になります。(ちなみに作品中は1881年と言及)
 
人物像
 
さて、ホームズシリーズには、ホームズのほかにもう一人、重要な人物が登場します。
ホームズの良き相棒ワトソン博士。
シリーズはこのワトソンを語り手としてお話が進みます。
 
二人は『緋色の研究』の中で知り合い、イギリス・ロンドンのベーカー街で共同生活を始めます。
 
最初のホームズの印象としてワトソンは、
 
「身長180センチ以上」、
「鷲鼻をもった並外れに痩せた男」、
「手はインクと化学薬品のシミでいつも汚れている」、
「知識はものすごいものの偏っていて、役に立たない知識は速やかに忘れてしまう」、
「バイオリン、棒術、拳闘、剣術にすぐれている」
 
 総じて「ひどく変わり者」と言っています。
 
しかも始めの頃のワトソンはホームズの仕事について聞かされていなかったため、老若男女さまざまな人がホームズの部屋を訪れるのを不思議に思っていました。
確かに、謎めいてますよね。笑
 
性格は常に冷静沈着。
クールなのかな と思いそうですが、私が読んだ印象では好奇心旺盛でとにかくパワフルという感じでしょうか。自分の才能は認めつつ、偉ぶったところがない。
ワトソンに手放しに褒められ、赤面するという一面もありましたね。
さっぱりした気持ちのよい青年というイメージです。
 
 家族についてはほとんど触れられていませんでしたが、1893年に発表された『ギリシャ語通訳』というエピソードで兄・マイクロフトが初登場します。
この人もなかなかのキレ者で、ホームズは兄の方が観察力や推理では自分より優れている、と話しています。
 
 推理力
 ワトソンと初めて会った時のホームズは、一目で、彼がアフガニスタン帰りの元軍医であることを見抜きます。
 
ホームズは高い推理力と共に鋭い観察力をもっているのです。
 
靴の汚れ具合から交通手段や経路を、挙動や仕草から病歴や職歴を、観察によって瞬時に推理してしまうのです。
この観察力は人間相手だけでなく、事件現場でも発揮されます。
 
ホームズが名探偵と呼ばれるゆえんは、この鋭い観察力とそれらを結びつける推理力にあるんですね。
 

そんな神がかり的な才能を持ったホームズですが、実はモデルになった実在の人物がいるそうです。

著者コナン・ドイルの学生時代の臨床外科分野の講師ジョゼフ・ベル博士。

 博士は鋭い観察によって患者の疾患、果ては職業や家族構成まで次々に言い当てたのだとか。

ドイルはこのベル博士のような、”科学的に事件を解決する探偵”をイメージし、ホームズを生み出したのだそうです。

 

おすすめエピソード

 

ここからは数多いシリーズの中で、私がぜひおさえて欲しいエピソードを3つに絞ってご紹介します。

ちなみに、ファンの方によると、シャーロック・ホームズのシリーズは、基本的には出版された順番に読むのがオススメとのこと!

1.緋色の研究

 

名コンビ・ホームズとワトソンの出会いと、二人で挑む最初の事件。
ワトソンの目線でホームズの印象が語たられるなど、ホームズの人物像が色濃く出た作品です。

また、短編の多いシャーロック・ホームズシリーズのなかで、数少ない長編の一つでもあります。
短編とは違った物語の運びや、複雑怪奇な事件。
シリーズに手をつけるなら、ぜひ読んでおきたいエピソードです。

 

2.まだらの紐

 

著者のコナン・ドイルが自分の著した短編の中で最もお気に入りだったという「まだらの紐」。  

早朝にホームズを訪れた若い婦人。
顔は疲れ切り、かわいそうなほど取り乱している。
彼女は姉の死にまつわる、奇妙な出来事を語り始め…。
思いもよらない 結末。

 

収録作品:踊る人形/まだらの紐/黄色い顔/ワトソンの推理修行

 

3.最後の事件

 

ホームズが自分と同等の知力を持つと認める、悪の天才モリアティ教授が初登場。

登場話数こそ少ないものの、ホームズの宿敵とあって多数の関連作品や考察があり、人気の高いキャラクターです。

「最後の事件」では、あのホームズが教授に追い詰められていく様が……。

 

収録作品:白銀号事件/黄いろい顔/株式仲買店員/グロリア・スコット号/マスグレーヴ家の儀式/背の曲った男/入院患者/ギリシャ語通訳/海軍条約文書事件/最後の事件

 

おすすめ関連本

 

ホームズに興味を持った方に、さらにホームズの魅力に迫れる本をご紹介します。

〈ホームズ〉から〈シャーロック〉へ

 

 著者コナン・ドイルの生涯から、近年のシャーロック・ホームズを扱ったドラマまで、実に140年間に及ぶホームズの歴史を綴った大作。

かなり分厚い本で気合が必要ですが、 ホームズ好き必携の書。

 

シャーロック・ホームズ語辞典

 

 

ホームズについてのマニアックな知識やエピソードを、イラスト付きで徹底解説!

シャーロック・ホームズシリーズがさらに楽しく読める一冊です。

 

ホームズが登場する本(随時更新)

 

名探偵コナン シリーズ

 

私は名探偵コナンでホームズの名前を知りました。というか、文学界の探偵の名前はほぼ全部コナンで覚えました。

主人公のコナン/新一くんがホームズの大ファンなんですよね。ホームズのセリフが引用されたりと、事あるごとに名前が出てきます。

事件自体がホームズの遭遇した事件がベースになっていることも。

 ”コナン”の名前もホームズの生みの親コナン・ドイルからなんですよね。

舞台がイギリスとあってバリバリにホームズが絡んでくる「劇場版 名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊 」も面白いのでぜひ!

 

辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿

 

 

「ホームズが登場する」わけではないのですが、事件も登場人物も全てホームズ作品がモデルになったオマージュ作品、香港版シャーロック・ホームズです。

この作品ではホームズの名前は”フー・アル”、ワトソンは”ホア・ション医師”となっていて、 2人は探偵とその助手としてコンビを組み、香港の街で事件解決に奔走します。

さすが香港版といいますか、漢字が多いのが少し厄介ですが、かなり完成度が高いので、ホームズファンもきっと楽しめると思います!

元記事

 

まとめ

 

いかがでしたか?

ホームズはもちろん天才なのですが、鋭い観察眼によって推理を組み立てていくのが、なんだか「よくよく観察すれば私もホームズみたいになれるかも!?」という夢を持たせてくれる気がします(笑)

探偵であり、ヒーローでもあるホームズ。

これからもきっとたくさんのファンを作ることでしょう!

 

似ている記事

最後までお読みいただきありがとうございました!

 にほんブログ村 本ブログへ