図書室が舞台の小説 おすすめ5選

 

 

今回のテーマは「図書室」です。
瑞々しい青春小説 謎解きに挑むミステリ など、5冊の本を紹介していきます
 
 

 

 

図書館の神様 
瀬尾まいこ

 

 

あらすじ

とある出来事をきっかけに、バレーボール一筋だった道を外れ、いい加減に生きてきた清。 赴任した高校で全く興味のない文芸部の顧問を務めることになり、不満は募るばかり、だったけど…。

 
静かな心の再生の物語
 
縁もゆかりも、ついでに興味もない文芸部の顧問を任された清と、たった1人の部員・垣内くんのゆるやかな交流を中心に、過去の傷からの再生を描いた物語。

大きなドラマは起きないけれど、思いがけないことばかりの垣内くんとの時間が、清の心に確かに少しずつ変化を起こし、前を向く力を与えてくれます。

良い加減な清としっかり者の垣内くんの、立場が逆転したようなやり取りは、思わずクスッとしてしまいます。
 

この記事で紹介しました

 
著者データ瀬尾まいこ:「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し作家デビュー。 「幸福な食卓吉川英治文学新人賞、「戸村飯店 青春100連発」坪田譲治文学賞。「そして、バトンは渡された」は2019年本屋大賞を受賞した。

 

 

教室に並んだ背表紙 
相沢 沙呼

 

 

あらすじ

図書室を舞台に、中学生たちの不安やままならない日々を描く連作短編集。

 
不安や悲しみに潰れそうなら、図書室においで。
 
この本に、晴れやかな青春はありません。主人公は、鬱屈とした心を抱え、ままならない日々を送る6人の女の子です。

他人と関わるのが苦手なあおい、未来に不安を抱く凛奈、寂しさを抱えるあかね、2次元に恋する萌香、名前のせいで除け者にされる涙子、いじめに追い詰められる衿子。

苦しさに胸が潰れそうになった時、彼女たちがたどり着くのは学校の図書室。読書と出会ってささやかにも変わっていく6人を描く短編集です。 
 
 
著者データ相沢 沙呼:『午前零時のサンドリヨン』で鮎川哲也賞を受賞しデビュー。他の著書に本格ミステリ大賞小説部門を受賞した『medium霊媒探偵城塚翡翠』のほか「マツリカ」『雨の降る日は学校に行かない』など多数。

 

 

図書室の神様たち 
櫻 いいよ

 

 

あらすじ

放課後の図書室で、爽風は不思議な雰囲気を持つ男子生徒・笹木誠と出会う。決して他人を責めず心優しい彼は、時折「神様になりたい」と呟くのだが…。

 

僕らは世界を変えられるのか
 

この話の中で、主人公の爽風が繰り返しぶつかるのは「自分が手を差し出すべきか否か」という壁です。クラスで浮いてしまった友人、喧嘩が絶えない両親。他人の関係がこじれる中に自分が身を投じて、何ができるのか?

そんな爽風の前に、突如として現れた誠は、見ないふりを決め込む爽風とは逆に、何度拒まれても他人と分かり合おうとする人。 彼の無謀さに爽風は否定的ですが、誠にまつわるとある事実を知り、心境は一変します。

少年少女の純愛ストーリーでありながら、迷いながら生きる全ての人向けた愛のストーリーでもあり、爽風と誠の絆にたくさんの勇気をもらえる作品です。

 
 
著者データ櫻 いいよ:2012年『君が落とした青空』でデビュー。その他の著書に『そういふものにわたしはなりたい』『アオハルの空と、ひとりぼっちの私たち』『世界は「 」で満ちている』など。シリーズ累計65万部を突破した『交換ウソ日記』は、2023年に映画化された。 

 

お探し物は図書室まで 
青山 美智子

 

 

あらすじ

図書室に立ち寄る悩める人々。彼らに司書の小町さんが手渡すのは、ちょっと意外な本と可愛い付録。それは受け取った人たちの背中を優しく押してくれる……。

 
「探し物」は本の中に
 
5つのストーリーからなる連作短編集。
この本の舞台は、区民が集まるコミュニティセンターの中の小さな図書室です。 本を求めて訪れた人を待っているのは、ベイマックスのような、白熊のような、とにかく大きくて無愛想な司書・小町さん。「何をお探し?」その一言で相手の心を開き、その人が本当に必要としている本を探してくれるのです。
 
小町さんが授けてくれる本と言葉は、優しく、それでいて力強く、悩める人たちの背中を押すおまじない。立ち止まったとき、一歩踏み出す勇気をくれる物語です。
 

 

著者データ青山 美智子:デビュー作『木曜日にはココアを』で第1回宮崎本大賞を受賞。2021年『お探し物は図書室まで』が本屋大賞2位に選ばれる。

 

図書室のはこぶね 
名取 佐和子

 

 

あらすじ

10年前に貸し出しされたままになっていた『飛ぶ教室』を図書室で偶然見つけた百瀬。さらに、本の中には謎のメモが。この本は一体誰のものなのか。そしてメモが示すものとは?

 

学校の図書室から始まるライトミステリ
 

2校内が体育祭の準備に色めき立つ中、友人の代わりに図書当番を任された百瀬は、図書委員の朔太郎を相棒に、とある本の謎に挑みます。 謎解きの面白さに加えて心に響くものがあり、読後には「読んで良かったな」という青春小説らしい爽やかさが残る作品。『飛ぶ教室』を先に読んでいると、さらに楽しめるかもしれません。

 
著者データ名取佐和子: 『交番の夜』で作家デビュー。2015年、『ペンギン鉄道 なくしもの係』がエキナカ書店大賞を受賞。その他の著書に『逃がし屋トナカイ』『ひねもすなむなむ』など。ゲームシナリオライター、舞台脚本家としても活動している。
 

 

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