小路幸也さんといえば、ついにシリーズ14作目に突入、亀梨和也さん主演でドラマ化もされた「東京バンドワゴン」は、言わずと知れた代表作。
人と人とのつながりを描き出す優しい作風は、他に類を見ない小路さん最大の魅力でもありますが…?
今回は根強いファンを持つ小路幸也さんの経歴に迫りつつ、私が本当におすすめしたい魅惑の”小路本”をご紹介します!
小路幸也さんプロフィール
小路さんは北海道旭川市の出身。
学生時代はミュージシャンを目指し、バンドを組んだりライブハウスで歌ったりと熱心に活動されていたそうです。
24歳で広告制作会社に就職。こちらではライターや編集、プランナーとして働かれていました。
小説家になることを決意したのは30歳の誕生日。「自分だけのものを作りたい」という思いがきっかけでした。
何度も新人賞の落選を経験し、ゲームのシナリオライターや講師の仕事を経て、42歳の時、ついに応募作がメフィスト賞を受賞。とうとう作家としてのデビューが叶ったのです。
今では推理小説、青春小説、家族小説、果てはSFととにかくジャンルを問わず、恐ろしいほどのペースで本を刊行されていて、間違いなく人気作家の一人としてご活躍されています。
オフィシャルサイト
Twitter → 小路幸也 (@shojiyukiya) | Twitter
「小路幸也」×「SF」×「子ども」=最強!
数多い小路さんの作品の中でも私がとりわけおすすめしたいのが、子どもが主人公の作品。
ちょっと話がそれるのですが、優しさが魅力の小路さんの作品、こんなに優しいのはどうしてなのでしょうか?
私は小路さんの語り口に秘密があると思います。
ゆったりと間のびする文体は、小路さん独自のスタイル。この語り口があってこそ、登場人物たちの優しさが際立つのではないでしょうか。
しかしこの語り口、子どもに語らせると・・・少ない語彙の中から一語一語を丁寧に選んだような、子どもらしいつたない喋りになるのです。
そしてこれにSFのスパイスが加わると・・・・・
あっと驚く最強の冒険物語に。
ゲームのシナリオを書かれていた小路さんだからこその面白さでしょうか。
「小路幸也」×「SF」×「子ども」。
この最強の組み合わせ、みなさんもぜひ読んでみてください!
冒険心くすぐられるおすすめ3作品!
小路さんの作品の中でも、とりわけ子どもたちの冒険に心くすぐられる3作をご紹介!
空を見上げる古い歌を口ずさむ
メフィスト賞を受賞した小路さんのデビュー作。
「みんなの顔がのっぺらぼうに見える」という息子を前に、父は二十年もの間顔を合わせていない兄の存在を思い出す。
「兄さんに、会わなきゃ」
彼もまた、のっぺらぼうを視てしまう人だったから。
久しぶりに連絡をとり、再会した兄は、自分の子どもの頃の話を始めた――。
高く遠く空へ歌う うた
片目が義眼の少年・ギーガン。感情表現が苦手な彼は、泣くことも笑うこともできない。そんな彼には不思議で厄介な特技がある。
それは「死体をみつけてしまう」ということ。
六年生になりまもなく桜が咲こうというころ、彼はとうとう十人目の死体の発見者となってしまい――。
そこへ届くのは僕たちの声
昔、災害に巻き込まれたかほりを救ってくれたのは、空から降るような少年の声。
その2年後のある日、かほりはクラスメイトのリンが空へ話しかけている姿を目撃する。
同じころ、植物状態の人間からのメッセージが届くという奇妙な事件を、元刑事である八木が調査していた・・・。
まとめ
私が初めて小路幸也さんの作品を手に取ったのは小学生の時。紹介した3冊は本当に夢中になって繰り返し読みました。死体とかのっぺらぼうとか子どもは結構ぞっとしそうですが、「怖い」というよりわくわく感の方が強かったですね。冒険ものの感覚で読んでいたような。
そんなわけで、かれこれ10年以上読み続けてきた小路さん、これからのご活躍も楽しみにしています!
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